聖書のお話し


マタイ59 聖書協会共同訳

平和を造る人々は、幸いである/その人たちは神の子と呼ばれる。

 

平和を造る人々は幸せだ、といいます。平和とは、私たちが愛し合い、赦し合うことです。すべての人が、神さまの子どもとされ、私たちが愛し合うとき、この世界に平和が実現するのです。そこに、福音があります。福音とは、すべての人が神さまの子どもとされ、神さまに愛されていることです。ですから、私たちは兄弟げんかをしなくていいのです。神さまは一人一人愛されていますから、誰が一番愛されているのか、競争しなくていいのです。

 一人一人が、かぎりなく尊い存在なのです。私たちにできるのは、その愛に心をひらくだけです。心を開かない限り、いくら神さまが愛しても、神さまの愛が届いてきません。たとえ弱くても、どんなに醜くても、神さまはわたしたちを愛してくださる方。

 この世界では、一人一人が神の子どもとされ愛されているのですから、平和を造り出す者として、生きてゆきましょう。

 

メモ欄

・平和とは、ギリシャ語の「エイレネ」、ヘブライ語は「シャローム」

・平和は、繁栄、幸福とも意味する。

・キリストは、すべてをすべてて十字架にかかるまで、私たちを愛してくださった。私たちも、平和となるためには、自分の富や名誉や力を捨てて、神にゆだねるときに、真の平和が訪れる。

・ユダヤの人たちは、シャロームと言って挨拶をする。

・イエスは、マタイ1012で「その家に入ったら、『平和があるように』と挨拶しなさい。」

と言っている。ヨハネ福音書(2021)では、イエスが復活後弟子たちに「あなたがたに平和があるように。父が私をお遣わしになったように、私もあなたがたを遣わす。」と言っている。

 

・ローマの平和は、軍事力の平和。キリストの平和は、私たちが兄弟姉妹として愛し合い、赦し合う、愛の平和。