聖書のお話し


自分の気持ちを伝え、友だちの話に耳を傾けましょう

しかし、私は言っておく。一切誓ってはならない。天にかけて誓ってはならない。そこは神の玉座である。(マタイ534)聖書協会共同訳

あなたがたは、『然り、然り』『否、否』と言いなさい。それ以上のことは、悪から生じるのだ。」(マタイ537)聖書協会共同訳

 

 イエスさまは、「一切誓ってはならない」と言われました。それは、自分の弱さを認めなさい、ということです。「私は、強いからなんでも出るんだ」と威張ってしまうのが私たちです。しかし、神さまは「わたしはなんにも知りません。神さま教えてください」と、聞く耳がある人を、喜ばれるのです。「あれはなんだろう? これはなんだろう?」と、花や空の鳥を見ていると、いつも新しい発見があります。花だって、いろんな種類がありますし、いろんな名前がついています。毎日新しい発見があるからこそ、生活は楽しくなります。その、驚く心は、とても大切だと思います。「自分はなんでも知っているから、もう知ることはないよ!」と言っている人こそ、本当はなにもわかっていないのではないでしょうか。

誓ってはならないとは、自分の弱さを認めなさい、とイエスはいわれたのです。だからといって、私は弱い人間だから、と心配しないでください。神さまは、自分が弱いと思っている人を、神さまの愛で包み込み、愛してくださるのです。「私がついているから。大丈夫だよ」と励ましてくださるのです。ですから安心して、神さまにありのままの姿を見せていいのです。

「然り」という言葉がでてきました。「はい」という意味です。「否」とは「いいえ」という意味です。はいと、いいえ。私たちは、ごまかして、嘘をついてしまうことがあります。自分のプライドのために、本当はできないのに、できる!と言ってしまったり、本当は嫌なのに、友だちに嫌われるのが怖くて「いいよ!」と言ってしまいます。神さまは、みんなの気持ちが大切なのです。ですから、友だちに嫌われたらどうしようとか、心配しなくていいのです。本当の友だちなら、みんなのありのままの気持ちを聞いてくださるはずです。友達の前では、何も心配することなく、自分の気持ちに正直になれるのです。

 そして、友だちの気持ちを聞くことができます。自分の気持ちが大切なら、友だちの気持ちも大切だからです。そうやって、ごまかさないで、正直に自分の気持ちを伝えることは、大切だとイエスは言われたのです。安心して、自分の気持ちを伝えて、暖かく友だちのいうことに耳を傾けられたらいいですね。

 

メモ欄

・自分の言葉に責任をもっていかなければならない

・天にかけて誓ったり、地にかけて誓ったりしていた

・自分自身で支配し、コントロールできていないのが人間の現実。全てを支配なさっているのは、神さまのみである。

・語ることは、真実でなければならない。

・レビ記19章12節「わたしの名を用いて偽り誓ってはならない。それによってあなたの神の名を汚してはならない。わたしは主である。」

 

・十戒の第三は「あなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない」

・「髪の毛一本すら、あなたは白くも黒くもできない」とは、すべての支配が神の御手にあることを示している。私たちは、言葉を失わなくてよいのである。大胆に自分の言葉で話せるように、神さまは聖霊によって助けてくれているのである。恐れずに語っていいのである。

・イエスは、私たちに責任をもっていてくださる。いつも、支えていてくださる。人間関係も、夫婦も、すべての関係を支えていてくださる。